Coinbaseのロゴ
ログイン

Coinbase Venturesの2021年第3四半期の活動およびポイント

Coinbase Venturesの「Around the Block」では、暗号資産のエコシステムに影響を与える主要なトレンドを取り上げます。今回は、ベンチャーズチームが、2021年第3四半期におけるCoinbase Venturesの活動の最新情報と、業界の重要な学習ポイントを紹介しています。

Coinbase Ventures(以下「ベンチャーズ」)は、その取引件数において暗号資産分野で最も活発なベンチャー・キャピタルの一つに成長しました。第3四半期にベンチャーズは過去最高の49件の投資を行い、平均すると約1.8日ごとに新規案件が発生しています。これは、第2四半期の28件、第1四半期の24件から増加していると言えます。2021年第3四半期の時点で、ベンチャーズのポートフォリオには200以上の企業やプロジェクトが含まれていました。

累積ベースで、ベンチャーズが投資した資金の90%が2021年に投資されたもので、設立4年目にして加速したCoinbase Venturesのペースを反映しています。ポートフォリオに含まれる新しいユニークな「ロゴ」の50%も2021年に加わったものです。

動機と哲学

Coinbase Venturesは、成長する暗号資産のエコシステムをサポートすることを主な使命としています。したがって、暗号資産を牽引する強力な起業家に広く投資を行っています。暗号資産のエコシステムが花開くことを望んでおり、(企業のベンチャーキャピタルにありがちな)特定の成果のみに焦点を当てているわけではありません。

私たちは、暗号資産を上げ潮だと認識しており、エコシステムの成長はCoinbaseを含むすべての船に浮力を与え、利益をもたらしてくれると考えています。商業的パートナーシップや潜在的なM&Aなど、従来の戦略的利益は素晴らしいものですが、私たちにとってそれはケーキの上のアイシングのような「おまけ」と認識しています。

投資カテゴリー

Coinbase Venturesは、6桁のシード案件から数百万ドル規模のグロースラウンドまで幅広く投資を行っています。投資対象を切り分ける方法はいろいろありますが、最も高いレベルでは市場を次のカテゴリーに分けて分析しています。プロトコル+Web3インフラ、DeFi、CeFi、プラットフォーム+デベロッパーツール、NFT / Metaverse、その他。

現在、当社の総投資額の会社別分布は以下の通りです。

主要テーマと学習ポイント

*注: Coinbase Venturesのポートフォリオに含まれる企業

これまでで最も活発な四半期では、米国の集中型ファイナンス(CeFi)、レイヤー1/レイヤー2、クロスチェーン・プロトコル、Web3ツールなどの開発が重点的に行われました。ここでは、私たちが観察した主なテーマをご紹介します。

規制当局と中央集権的なプレーヤーは、クリプトの海に深く沈み込んだ

米国のSECと財務省、国際的にはFATF(Financial Action Task Force)が、いずれも暗号資産のエコシステムへの関与を強化したため、規制機関は第3四半期にその存在をより広く知らしめることになりました。これにより、早期段階のプロトコルやチームには、ある種の規制リスクが生じています。その一方で、最大のキャップを持つ資産には、BTC先物ETFの承認というポジティブな追い風が吹いています。この承認により、潜在的な資本が暗号資産市場に参入し、取引量、資金流入、利息の増加がもたらされると考えられます。

Square、Twitter、Stripe、Tik TokなどのWeb 2.0企業も、第3四半期に暗号資産の戦略を拡大しました。 Square(スクエア)  は、ビットコインベースの金融サービス用プラットフォームを発表し、 Twitter  は、将来のBTC Lightningと NFTの統合を明かし、 Stripe は、新たに暗号資産専門チームを設置して、暗号資産への復帰を発表しました。Tik Tokは、 ImmutableX*との提携を発表し、 クリエイターが主導するNFTコレクションを立ち上げます。

また銀行、フィンテック、ブローカー・ディーラーは、Coinbase PrimeCoinbase Cloud や、その他サードパーティ・プラットフォームを利用して、商品の中に暗号資産を組み込もうという動きを見せています。全体的に見て、当四半期は、暗号資産産業の成熟化と機関投資家による採用が大きく進展しました。

マルチチェーン・エコシステムが本格的に始動

何年にも渡り、イーサリアムの障害を解消するための解決策が開発されてきましたが、ついにスケーリングが実現し、さまざまなレイヤー1およびレイヤー2のエコシステムが始動しました。現在の牽引役は、EVM(Ethereum Virtual Machine)の互換性を活用したソリューションが大半を占めており、ユーザーや開発者は比較的低いスイッチングコストで新しい環境に移行することができます。ユーザーは、既存のウォレットで、Avalanche(アバランチ)などのEVMと互換性のあるL1や、ポリゴン(Polygon)*/アービトラム(Arbitrum)*/オプティミズム(Optimism)*などのサイドチェーン/L2にアクセスすることができます。また、ソリディティー(Solidity)のスマートコントラクトは、EVMと互換性のあるL1/L2に通常コピー&ペーストすることができ、複数のチェーンで人気の高いDeFiアプリケーションの実装に繋がりました。

CeFi取引所はこれらの新しいL1/L2との統合が遅れているため、新たに立ち上げられたクロスチェーンブリッジ に牽引力が見られました。これらのブリッジは、イーサリアムから様々なL1/L2への数十億の資金の移動を促進しました。

第3四半期には、ソリディティーで書かれたEVM互換アプリケーションがL1およびL2で最も人気を博しましたが、他のエコシステムもより表現力の高いプログラマビリティを提供しています。Rust(Solana、Polkadot)、Golang(Cosmos)、Move(Facebook Diem*、Flow*)などの身近なプログラミング言語に焦点を当てた新しいプリミティブは、新しいWeb 2.0開発者の波を業界にもたらしてくれるかもしれません。

より良いWeb3 UXが誕生間近

第3四半期では、Web3のインタラクションをより簡単にするためのWeb3ツールの開発が進みました。 XMTP*は、Web3アドレス間のメッセージング標準を先導しています。 Spruce*は、「OAuth」(オープン・オーソリゼーション)を標準化しており、ユーザーはデジタル認証情報、プライベートファイル、機密メディアをWeb 3アプリケーションで安全に共有することができます。 Snapshotは、Dapps全体のガバナンスフォーラムや決定事項に簡単にアクセスできるようにしています。

また、Web3アプリケーションのセキュリティを強化するために、膨大な作業が行われています。OpenZeppelin(オープン・ツェッペリン)の分散化の取り組みである Forta*では、スマートコントラクトのコード実行の透明性を高め、バグを検出し、最終的にはハッキングをリアルタイムで防止することを目的とした、スマートコントラクトのリアルタイムセキュリティ監視が進んでいます。同様に、 Certik(サーティック)*は、Dappsがより早く市場に参入できるように、「早くて簡単な」自動監査ツールを提供しています。

同時に、DAOの技術スタックは進化し続け、オンチェーン・コミュニティの技術的・法的形成が定着し始めています。 Syndicate(シンジケート)*は、分散型の投資プロトコルとソーシャルネットワークの構築を通じて、「暗号資産のAngelList」を目指しています。

NFT 2.0& クリプトゲーミングの飛躍

また、Q3では、NFTクリエイターツールに焦点を当てた開発が数多く行われました。これらのツールは、新しいソーシャル機能を生み出しながら、最終的にNFTのユースケース とオーディエンスの範囲を広げることになります。

一方、NFTベースのゲームは、アクシー・インフィニティーを筆頭に加速し続けています。同社のplay-to-earnモデル は、新興市場(フィリピン、ブラジル、インドなど)で定着し、200万DAUを獲得し、20億ドル以上の収益を上げています。Loot Project は、ゲーム開発に逆転のモデルを導入し、業界を魅了しました。これは、NFTをベースにしたゲーム資産をまず一般に公開し、それからコミュニティを立ち上げることでさらなる開発を促すという形で行われました。

今後の更新にご期待ください。

今後も、Coinbase Venturesチームによる洞察と最新情報をお届けします。過去の「Around The Block」の記事もチェックしてみてください。