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Around the Block 1:コンシューマー向けウェブの最大の課題—およびその解決に向けた暗号資産の立ち位置

Coinbaseの新しいブログ「Around the Block」をご紹介します。このブログでは、新しいプロトコルや主要なエコシステムの変化などの説明を通じて、進化を続ける暗号資産の背景情報をお伝えすることを目的としています。

Coinbaseの ミッション、ビジョン、戦略 は、暗号資産が開かれた金融システムの実現に役立つという信念を中心に据えています。暗号資産は技術のパラダイムシフトを象徴するものであり、そこから複数のカテゴリーにおいて新しい革新的なアプリケーションを出現させることができると考えています。

この投稿記事では、その1つのカテゴリーである、 「ウェブの分散化」の可能性について説明することを目的としています。 これは多くの意味が込められた言葉なので、一つ一つ解きほぐしていきましょう。

現在のウェブの問題点とは

ウェブが私たちの生活の中心的存在であることを考えると、ウェブの 問題点 は何かと聞かれて驚くかもしれませんが、インターネットは2つの重要な点で当初のビジョンに達していないと言えます。

第1に、さまざまな理由から、消費者向けインターネットでは広告ベースのビジネスモデルが主体となってきました。これにより、目障りな広告やクリックベイト記事、個人情報の収集に最適化されたサービスが急増し、これらのデータは自由に再パッケージ化され、再販されるようになっています(Cambridge Analyticaのような悪質な手法も増えています)。

第2に、 インターネットは、オープンなプロトコルで構築されたコミュニティが管理するサービスの集合体として始まりましたが、シームレスなユーザー体験を提供する中央集権的なサービスがすぐに出現し、ネイティブなネットワーク効果を利用して急速に成長し、オープンソースの開発を凌ぐようになりました。これが進化して、現在ではウェブ上でのやりとりのほとんどをコントロールする少数の強力なプラットフォーム群(GAFA:Google、Amazon、Facebook、Apple)が生まれるに至っています。

この進化は、中央集権的なコントロールの要素をもたらしました。新しい企業は、成長を制限したり、製品やサービスを検閲したり、あるいは裏でルールを変えたりしないことを信じて、多くの視聴者へのアクセスを中央集権的なプラットフォームに頼るようになりました。しかし、これらのスタートアップ企業が脅威的に大きくなると、このような事態の発生が避けられなくなりました(多くの例があります)。

結果的に、起業家は中央集権的なプラットフォームへの事業の構築に慎重になり、大企業が過度に私たちの生活を支配したり影響を与えたりしたこととも相まって、イノベーションが抑圧されています。

なぜウェブの分散化が解決につながるのか?

どちらの場合も、中央集権化はイノベーションを制限し、プラットフォームによる個人データとプライバシーの悪用を許してしまいます。分散型基盤の上に構築されたウェブは、単一の機関による不均衡な支配を防ぐため、結果としてオープンイノベーションを再導入し、データとプライバシーの権利を個人の手に取り戻すことができるのです。

どうすればウェブを分散化できるのか?

現在、ウェブ上での構築には、集中管理された多くの要素やサービス(コンピューティングとストレージ、データベースとクエリーなど)が必要です。しかしビットコインは、 クリプトエコノミックネットワークを導入することで、分散化への道を切り拓きました。

特にクリプトエコノミックネットワーク は、希少性を証明できるデジタルトークンを使用して、分散化した事業者ネットワークにインセンティブを与えます。このような事業者は、ネットワークに貴重なリソースを提供し、その貢献に対して報酬を得ています。

ビットコインは暗号経済ネットワークの最初の例です。ブロック報酬 は、ビットコイン取引を検証するためにリソースを消費している営利目的の独立事業者にインセンティブを与えており、これがビットコインのセキュリティに貢献しています。しかしこのモデルは、ビットコインのセキュリティベースのモデルを超えても拡張することができます。同様に、個別の暗号経済モデルを通じて、コンピューティング、ストレージ、IDサービスなどを提供する事業者グループにインセンティブを与えることができます。

このような新しいネットワークは、単一機関による過度なコントロールを制限し、起業家が製品やサービスを構築する際に活用できるオープンなプラットフォームを提供します。十分な数の要素が完全に分散化されれば、結果的に、開かれたウェブのビジョンを捉えた統一的な体験が実現するかもしれません。

どのような事例がありますか?

分散化されたクリプトエコノミーネットワークは、様々な使用例で登場しています。

ストレージ: IPFS Filecoin、 シア(Sia)、 ストージ(Storj)、 Swarm(スウォーム)、 テキスタイル(Textile)* コンピューティング: ディフィニティ(DFINITY)、 フルエンス(Fluence)、 ゴーレム(Golem)、 ブロックスタック(Blockstack)、 オフチェーンラボ(Offchain Labs)* プラットフォームとネットワークの連携:  イーサリアム(Ethereum)、 テゾス(Tezos)、 EOS、 ニア(NEAR)*などのベース暗号通貨、および アービット(Urbit)クエリー: ザ・グラフ(The Graph)*、 オービットDB(OrbitDB)メッセージング: ウィスパー(Whisper)、 オーキッド(Orchid)相互運用性: コスモス(Cosmos)、 ポルカドット(Polkadot)、 ILP(インターレジャープロトコル)Oracleサービス: Augurチェーンリンク(Chainlink)、 UMA* DNS: ハンドシェイク(Handshake)、 ENS、 FIOID: シビック(Civic)、 ユーポート(uPort)、 トーラス(Torus)* 風変わりな商品: ビデオストリーミング(ライブピア(Livepeer))、ソーシャルネットワーク(スティーミット(Steemit)、 レラバント(Relevant)*)、ガバナンス(コモンウェルス(Commonwealth)*、 デクレッド(Decred)、 テゾス(Tezos))、帯域幅(ヘリウム(Helium)、 アルテア(Althea)

金融

ウォレット:  Coinbaseウォレット、 ブロックチェーンウォレット、 レジャー(Ledger)、 トレザー(Trezor)、 ワサビ(Wasabi)、 BRDなど複数。 借り入れ / 貸し出し: コンパウンド(Compound)*、 ダーマ(Dharma)*、 bZx支払い: Coinbaseコマース、 BTCペイ(BTCPay)、 セロ(Celo)*、および ビットコインライトニングネットワーク(Bitcoin Lightning Network)、 XRPなどのベース暗号通貨。 ステーブルコイン:  USDコイン(USD Coin)、 メーカーダオ(MakerDAO) (ダイ(Dai))、 リザーブ(Reserve)*など複数。 分散型取引所: 0x、 ユニスワップ(Uniswap)、 カイバ―(Kyber)、 dYdX保険: イーサリスク(Etherisc)、 ネクサスミューチュアル(Nexus Mutual)* Coinbase Venturesのポートフォリオに含まれる企業 ** このリストは情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスを行うものではありません。

興味深いことに、このクリプトエコノミックネットワークは、これまで無駄になっていたリソースを効率的に利用し、仲介者を排除することで、従来のコストモデルも変えてしまいます。

例えば、分散型ストレージやコンピューターネットワークに参加する個人は、余分なハードディスクやCPUサイクルを貸し出すことで、それぞれのネットワークのネイティブトークンで報酬を得ることができます。その代わりにアプリ開発者は、暗号化されたファイルを保存したり、アプリの計算を実行するために、これらのリソースの支払いを行うことになります。これらはすべて、検閲耐性を持つ分散型ネットワーク上で動作します。

理論的には、結果としてリソースの効率化、消費者のコスト削減、さらに個人が自分のデータを管理し、仲介者がアクセスを制限したり参加ルールを変更したりできない分散型プラットフォームを実現することができます。

最後に

ウェブの分散化はとてつもなく大きな可能性を秘めており、その実現に向けて多くの有能なチームが努力を重ねています。これが成功すれば、消費者とデジタル製品・サービスとの関係の定義が根本的に見直され、大きな意味合いを持つことになるでしょう。

一方で、これらのネットワークを構築し、規模を拡大し、セキュリティ保護を施すことは至難の業であり、多くの課題が山積みです。これらのネットワークのアップグレードやガバナンスはどのように行えばいいのか。分散状態を維持したまま、数百万人のユーザーへとスケールアップするにはどうすればいいのか。この道のりは始まったばかりですが、有望な兆しを見せているプロジェクトもいくつかあります。

Coinbaseでは、安全で信頼できる経路を提供してお客様に参加いただくことで、これらの新しい暗号経済ネットワークをできる限りサポートしたいと考えています。真にオープンなウェブは、クリプトが目指す約束の大きな部分を占めるものであり、これは開かれた金融システムを目指す私たちの使命やビジョンにも合致しています。私たちは現在、期待に胸を躍らせながら、 Coinbase Ventures を通じて、これらのプロジェクトの多くに積極的な投資を行っています。

興味のある方は、ぜひ 一緒に橋を架けるためにご参加ください!ウェブの分散化については、クリス・ディクソンの 多くの  見解 、フレッド・ウィルソンのブログ 、Multicoinの ウェブ3.0に関する調査 を参照してください。