暗号資産を寄付する方法

昨今、ビットコイン、ETH、その他の暗号資産からの寄付を受け入れる団体が増えてきました。この記事では、暗号資産を活用した寄付の方法や、暗号資産を受け入れている15の非営利団体について紹介しています。(※この記事は米国の情報に基づいています。)

2017年12月、「パイン」という匿名の暗号投資家が、"暗号資産(仮想通貨)を使った慈善活動の実験 "として「パインファンド」を設立しました。パインは5500万ドル相当のビットコインを、環境やメンタルヘルス、社会的正義やホームレスなど、あらゆる分野に焦点を当てた60の慈善団体に寄付しました。

暗号資産を利用した慈善活動は、個人にも受け入れる団体にとってもますます人気のある選択肢となっています。すでに、赤十字やUnited Wayなど、暗号資産(仮想通貨)での寄付を受け入れている世界的な慈善団体もあります。

2018年以降、GiveCrypto.orgは、コミュニティベースの暗号資産(仮想通貨)の直接寄付を受け入れ、貧困削減を目的とした活動を行っています(CoinbaseのCEOブライアン・アームストロングが創設者です)。2019年、ユニセフは、暗号資産基金を介して、暗号資産(仮想通貨)を保有し、取引を行う最初の国連機関になったことを発表しました。2021年4月6日現在、ユニセフの暗号資産基金には、2,267ETHと8ビットコイン(執筆時点で500万円以上相当)が入金されています。

高額な手数料を支払わず、世界中どこからでも、迅速かつ匿名で寄付ができることは、暗号資産ならではの技術革新であり、寄付の効率性、公平性、容易性を高めています。

プライバシー対策

暗号資産は、プライバシー保護が重要視されている寄付活動においても重宝されています。Give.orgによる2021年の調査によると、アメリカ人の大多数 (しかも全年代で)が、慈善活動を行う際、データ・プライバシーに関して懸念を抱いていることが判明しました。

暗号資産を利用して団体に直接寄付することで、個人情報の保護が強化され、従来のオンライン上での寄付よりも、多くの資金が提供できるようになる可能性があります。

暗号資産の税制上のメリット

2,000ドルのビットコインを購入して、1年後、約5,500ドルまで価値が上がったとします。あなたはその全額を、IRSが認めるお気に入りの慈善団体に寄付することにしました。2つの寄付の方法を見ていきましょう。

ビットコインを売り、ドルで寄付をする。ビットコインを先に売却してからドルを寄付した場合、最大20%の長期キャピタルゲイン税が発生する可能性があります。(メディケアの追加サーチャージや州・地方税は考慮しない)今回のケースだと、約700ドルになります。

従って、最終的な寄付金は約4,800ドルと目減りしてしまいます。

ビットコインを直接寄付する。一方ビットコインを直接寄付した場合、税金控除の対象となる寄付金は、より多くなります。

また、直接寄付することで、ビットコインに対するキャピタルゲイン税を支払う必要がない場合もあります。そのため、団体は最終的に約5,500ドル相当のビットコインを受け取ることができます。

暗号資産での寄付は、組織のコストを削減する

2020 Global Trends in Giving Report」によると、寄付者の63%がデビットカードやクレジットカードによるオンラインでの寄付を望んでいます。しかし、クレジットカードの場合、処理手数料が2.2〜7.5%程かかるため、殆どの場合、団体が受け取る実際の寄付金額が減ってしまいます。(オンライン寄付処理業者を評価する非営利団体「Charity Navigator」による)

実際どれくらいの差があるのか、1,000ドルを寄付した際の例を見てみましょう。

クレジットカードでの寄付:団体が負担する処理手数料は75ドルと高額で、最終的に受け取ることができる寄付金は925ドルとなります。

暗号資産による寄付:一方同じ寄付をビットコインで行うと、約8.70ドルの取引手数料で済みます。(CoinMetrics.ioによる2021年4月6日の取引手数料の中央値で計算)。最終的に受け取ることができる寄付金は991.28ドルと、カードでの寄付と比べて多くなります。

ステーブルコインで寄付の価値を安定させる

ボラティリティーのリスクなしに暗号資産(仮想通貨)で寄付を受け入れたいと考えている団体には、USDCや同様のステーブルコインを推奨しています。USDCは、米ドルに完全に裏付けられており、米ドルに換金できる暗号資産(仮想通貨)です。Coinbase Commerceを有効にしている組織は、USDCを受け入れるように設定されています。

(暗号資産の受け入れを検討している組織であれば、Coinbase Commerceのアカウントを設定することができ、数分後には5種類の暗号資産で寄付を受け入れることができるようになります。)

暗号資産での寄付を受け入れている非営利団体

衛生的な環境、教育、人権活動を支援したい方のために多くの団体が暗号資産による寄付を受け入れる体制を整えています。ここでは、その中でも人気のある寄付先をご紹介します。

Electronic Freedom Foundation(電子フロンティア財団):「1990年に設立されたEFFは、法的解決、政策分析、草の根活動、技術開発を通じて、ユーザーのプライバシー、表現の自由、イノベーションを擁護しています。私たちは、テクノロジーの利用が拡大する中で、権利と自由が確実に強化され、保護されるための活動をしています」と述べています。 ( 受け入れ可能な暗号資産:Bitcoin、Bitcoin Cash、Ethereum)

Freedom of the Press Foundation:「暗号化ツールの開発、報道機関への攻撃の記録、デジタルセキュリティ対策に関する報道機関へのトレーニング、国民の知る権利の擁護など、アメリカ合衆国修正第1条および第4条に記された権利を維持・強化する活動を行っています。( 受け入れ可能な暗号資産。Bitcoin、Bitcoin Cash、Ethereum、Litecoin、ZCash)

GiveCrypto.org:2018年、Coinbaseの共同創業者であるブライアン・アームストロングは、貧困に苦しむ人々に暗号資産(仮想通貨)を配布する非営利団体GiveCryptoを設立しました。GiveCryptoは、13カ国の5,000人以上の人々に30万ドル以上の暗号資産(仮想通貨)を配布しています。  (受け入れ可能な暗号資産:Bitcoin、Bitcoin Cash、Ethereum、Litecoin、USDCをCoinbase Commerce)

グリーンピース:グリーンピースは、地球環境問題について世の中に伝え、緑豊かで平和な未来に不可欠な活動を推進する、国際団体です。(受け入れ可能な暗号資産:Bitcoin)

インターネットアーカイブ:「1996年に、普及し始めたばかりのインターネットそのものをアーカイブすることから、私たちの活動はスタートしました。当時は、ウェブで公開された情報をアーカイブとして保存していませんでした。WaybackMachineというページを作成し、20年以上ものウェブページの歴史を閲覧できるようにしました。また、Archive-Itというプログラムを通じて625以上の図書館やパートナーと協業し、重要なコンテンツを特定し、保存する活動を行っています。 (受け入れ可能な暗号資産:Bitcoin、Bitcoin Cash、Ethereum、XRP、ZCash)

ヒューマンライツファウンデーション(HRF):HRFは、グローバルに人権を養護し、自由民主主義の促進のために、人々を団結させることを目的とした非営利団体です。私たちのミッションは、世界中で自由が守られる社会を促進することです。(受け入れ可能な暗号資産:Bitcoin、Ethereum)

カーン・アカデミー:カーン・アカデミーは、数学、科学、コンピュータプログラミング、歴史、美術史、経済など、様々な科目の問題集、学習動画、個人に合わせたダッシュボードを提供し、生徒が学校外でも自分のペースで学習するための支援をしています。例えば、私たちが提供する数学のコースは、幼稚園レベルから微積分を学習する人まで、幅広い生徒の強みや課題を、最先端のテクノロジーを活用して特定し、学習のサポートができるように組み立ています。( 受け入れ可能な暗号資産:Bitcoin、Bitcoin Cash、Litecoin、Ethereum)

熱帯森林保護団体:先住民の土地権利を確保するために、先住民のコミュニティがテクノロジーを使って森林を保護するサポートを現地で行っています。現地の先住民のコミュニティーに直接支援を行い、

活動への熱心なサポーターに、熱帯雨林を守るために必要なツールやトレーニング、リソースを提供しています。(受け入れ可能な暗号資産:Bitcoin、Bitcoin Cash、Ethereum、Litecoin)

The Reagent Project::The Reagent Projectは、全米の研究室で滞留している余剰な科学機器や試薬と、優秀だが、資金やリソースが足りずに困っている研究者とマッチングさせることを目的に活動しています。 (受け入れ可能な暗号資産:Bitcoin, Bitcoin Cash, Ethereum, Litecoin, USDCをCoinbase Commerce)

赤十字社:赤十字社は、ほぼ全ての国に拠点を構え活動する世界最大の人道的ネットワークです。すべての活動は、「紛争中であれ、自然災害や人為的災害への対応であれ、慢性的な貧困状態によるものであれ、差別することなく苦しんでいる人々を助ける」という共通の目標に基づいています。( 受け入れ可能な暗号資産:Bitpayを介したビットコイン ※Bitpayには変換手数料がかかる場合があります)。

Tor Project :私たちは、ネット検閲がされていない、正しい情報に誰もがアクセスできるにするため、活動を続けています。Torは、人権を守るための国際的なコミュニティが生み出した、オンライン上のプライバシーと自由を保護するための、世界で最も強力なツールです。(受け入れ可能な暗号資産:ビットコイン、オーガー、ダッシュ、ライトコイン、モネロ、ステラルーメン、ZCash、イーサリアム)

ザ・ウォーター・プロジェクト: 清潔な水と適切な衛生設備を利用できず、苦しんでいるサハラ以南のアフリカのコミュニティーに、信頼できる水を提供することで、人間の可能性を解き放つことをミッションに活動しています。( 受け入れ可能な暗号資産:ビットコイン、ビットコインキャッシュ、イーサリアム、ライトコイン、USDCをCoinbase Commerce経由で購入可能)

ユナイテッド・ウェイ:すべての人に成功する機会が与えられ、その結果として、地域社会全体が栄えることを目指しています。世界中の何百万人もの人々の支援により、少しずつ目標に近づくことができています。私たちの活動は、280万人のボランティアと980万人の寄付者によって、支えられています。 (受け入れ可能な暗号資産:Bitpay経由のBitcoin ※Bitpayは変換手数料がかかる場合があります。)

The Giving Blockでは、暗号資産を受け入れている、幅広い分野かつ最新の慈善団体のリストを提供しています。

Coinbaseは税金に関するアドバイスを行っていません。寄付を行う前に、個人の税務状況については、専門家にご相談ください。

※この情報は2021年4月執筆時点の情報です。